アグレッシブインラインスケートBlog更新情報
2004年10月14日
秋の夜に起こった一つの出来事
仕事を終え、家に帰ってまず始めにビールを飲む。酒を飲むというよりは仕事から帰ってプライベートの時間へ移りかえるためのひとつの儀式みたいなものであると思っている。
今日は久しぶりにビールのつまみにフライドポテトを作ろうと思い、ストックしてあったジャガイモを適当にザク切りにして皮をむいて水にさらし、オリーブオイルでフライドポテトを拵えた。
フライドポテトとビールをパソコンの前に置き、ビールを開けて一口のみ、ポテトをつまむ。
それを行いながら、ネットサーフィンをしていると、いつの間にかビールを2缶空け、程良く酔いが回る。FILAの至福のひと時である。すでに時間は11時を超えていた。路子に電話を入れようと思った。
最近路子は自宅で勉強をしているので、平日の夜に一緒にすごすことはあまりなく、毎日電話のやり取りだけは欠かさずおこなっている。そろそろ勉強も終わってくつろいでいるのかなと思い、電話をかけてみた。
電話に出た路子はいつもよりテンションが低く、電話の声を聞いたとたん、なにかあったのだろうと感じた。
どうしたのと聞くと言葉を濁し、大した事じゃないと言ってなかなかしゃべろうとしない。しかたなく他愛もない会話をしたのだが、路子は歯切れもわるく、会話は長くは続かなかった。FILAは向こうからしゃべり始めるのを待っていた。
10分程過ぎたときようやく重い口を開き 路子は今日あった事を喋り始めた。
彼女は今日洋服をクリーニングに出しに行った。その帰りにはねられた鳥の死体を見つけた。彼女は車を止め、鳥を埋葬しようと思ったのだが、何度も車にはねられたらしく彼女が持ち上げられないほど変わり果てた姿になっていた。彼女はそれでもどうにかしたかったのだがどうすることもできず帰路についた。どうにかして埋葬したかったと泣きそうな声で訴えた。
それを聞いてFILAもいたたまれない気持ちになり、路子の気持ちも沈んでいたので、できることをしようと思い、2人で鳥の埋葬をすることにした。
現場は自宅から車で5分ほどの距離だった。現場に着いて車を止め、ライトを照らすと無残な姿の鳥の死体が横たわっていた。
路子の話の通り、何度もはねられたらしく、さすがに手では移動させることはできず、しかたなくFILAは自宅から持ってきた箒で死体を集め、路子は大事そうに紙にくるんだ。箒でも取れなかった残骸は持ってきた水で洗い流してその場を去った。
途中のコンビニでお供えを購入し、天竜川の河川敷に埋めることにした。
ライトで照らしながら穴を掘り、鳥を埋葬した。路子はしばらくその場を動かなかった。
そのまま会話もなく、自宅のあるマンションに到着した。エレベーターの中で路子は一言ありがとうと言って別れた。
肌寒い秋の夜に起こった一つの出来事
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